県立がんセンター(横浜市旭区)への重粒子線治療装置の整備・運用にあたり、独立行政法人「放射線医学総合研究所」(放医研、千葉市)と包括協定を締結した。
放医研は国内で初めて重粒子線がん治療装置を導入し、一九九四年に治療を開始。これまでの治療患者数は約四千五百人に上り、高い成果を上げているという。協定に基づき、県は医師らの研修や技術面などで支援を受ける。
松沢成文知事は協定締結について「力強い限り」と表明。放医研の米倉義晴理事長は「重粒子線治療は世界に誇れる最先端の技術で、放医研にとって普及は重要なミッション。協定締結はとてもうれしい」などと語った。
国内での重粒子線治療装置導入は県が四番目。県は二〇一四年度からの治療開始を目標にしている。
重粒子線治療は、がん病巣に集中的に照射できるという特徴などから、正常細胞への悪影響を少なくして副作用を抑制できるといい、先進的な治療法として期待されている。
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