がん病巣に集中的に照射できる先端医療の重粒子線がん治療の普及に向けた第一回の公開セミナーが二十一日、川崎市幸区新川崎の慶応大学新川崎タウンキャンパス内のK2ハウスで開かれた。重粒子線がん治療フロンティア研究会の主催で約三十人が来場した。
東京芸術センターや防衛省庁舎などを手掛けた建築家の村井敬さんが「社会に貢献する建築」をテーマに講演。税金を費やすプロジェクトについてこれまで手掛けた例を示しながら、「納税者にとって”利回り”を得られなければならない。そのためには筋を通して理解を得る必要がある」と述べた。
粒子線医療支援機構(川崎本社・同市幸区)の平尾泰男社長との対談では、重粒子線施設の構想に絡み「医療は社会のインフラ。消防や警察は採算性を指摘されないが、なぜ医療も同じ目線で見られないのか」と指摘した。
PR