更年期女性を対象に行われた研究から、肥満によるホルモンバランスの変化が卵巣がん発症リスクに関与する可能性が示唆された。 卵巣がんは、進行状態で発見されることが多く、5年生存率は約4割と婦人科系の悪性腫瘍の中でも最も致命的ながんとして知られている。これまでも肥満が卵巣がんのリスク因子であることは示されていたが、 肥満によってホルモンの影響を受けることが卵巣がんのリスクを高める一因かもしれないことが、今回の研究から示されたという。 女性ホルモンは閉経前では卵巣で作られるが、閉経後には副腎から分泌されるホルモンを基に脂肪細胞で作られるようになる。そのため、閉経後の肥満女性は、エストロゲンの生成が増えるため、卵巣細胞が徐々に成長し、卵巣がんの進行を促すことになるという。 卵巣がんの家族歴のない女性においても、肥満と卵巣がんのリスクとの関与が判明している。
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